【監察医 朝顔】最終回後ネタバレ感想/実力派俳優が勢揃い!「生きる」とは、改めて考えさせられる物語

上野樹里さん主演の月9ドラマ、
『監察医 朝顔』

大学の法医学教室で働く
監察医の朝顔と、刑事の父・平(たいら)を軸に
「生きる」ことについて描いた物語です。


このドラマ、第一話の最後でハッとさせられました。
我々の記憶にも新しい、東日本大震災を
扱ったドラマでもあるんですね。

(主人公の朝顔の母・里子は
東日本大震災で朝顔とともに被災し、
一人行方不明のままです。。)

実際に起こった出来事、
ましてや悲しい出来事をドラマにするのは
非常に難しいことだと思います。
それと同時に、作品から改めて何か伝えられるのであれば
非常に意味があることだとも思います。

様々な視点から「命」というものを扱った今作。
登場人物たちの心理描写も繊細で
とても考えさせられました。


月9によくあるような
弾ける華やかさのあるドラマではないのですが
「瑞々しい」とか「清らかな」とか、
そういう言葉がピッタリくるような優しい世界を
上野樹里さん、時任三郎さんをはじめ
素晴らしい俳優さん方が作り上げています。


個人的には、朝顔と夫・桑原くんの関係が
すごくいいな~と思いながら観ていました^^


言葉にするのがとても難しいのですが
毎週欠かさず観た、素敵なドラマでした。

※ここから先はガッツリネタバレしていきますので
これから見始める予定の方はご注意ください!!


今作は原作/香川まさひとさん、作画/木村直巳さんによる
同名の漫画が原作となっています。
漫画は未読なので、ドラマのみの感想となります!

概要



上野樹里さんが『のだめカンタービレ』以来
13年ぶりに月9に主演し、時任三郎さんと初共演!
法医学者と刑事という異色の父娘が誕生!

遺体の“生きた証”を探すふたりのかけがえのない日々を描く、
この夏一番の感動作!!

上野さんが演じるのは主人公の万木朝顔(まき・あさがお)。
死因を明らかにし、遺体の“生きた証”を見つけ出すため、時に自身の仕事の範疇を超えてまで懸命に、そして真摯に遺体に向き合う新米法医学者です。
そんな朝顔に、父としてだけでなく仕事相手としても寄り添うのが、時任さん演じるベテラン刑事・万木平(まき・たいら)です。朝顔は解剖で、平は捜査で、遺体の謎を解き明かしていくさまをサスペンスフルに織りなすと同時に、遺体から見つけ出された“生きた証”が生きている人たちの心を救っていくさまをハートフルに描いていきます。

一方、朝顔と平はとある過去を抱えています。それは2011年3月11日に発生した東日本大震災。
今なお行方不明者がいる中、朝顔の母もそのひとりです。
存在自体が“生きた証”である母の遺体が震災で奪われてしまった中、朝顔は誰かの“生きた証”を見つけ出す法医学者の仕事に打ち込み、平は時間があれば遺体を探しに東北へ向かいます。
本作では、各話でさまざまな事件を扱いながら、全話を通して、ぽっかりと空いた母の穴を少しでも埋めようとするかのように肩を寄せ合い、笑顔と涙を繰り返して、少しずつ前へ進んでいく父娘のかけがえのない日々を、あふれるほど情感豊かに紡いでいきます。



今作のテーマ


・日々を「生きる」ということ

・死者の声に寄り添うということ

主人公の朝顔(上野樹里)も、父の平さん(時任三郎)も
母であり妻である大切な人が行方不明になっても
日々を生きて行かなければなりません。

作中何度も描かれる、2人が向かい合っての食卓のシーンは
特別なものではないけれど、
今日も1日を生きるという決意を表しているような気がしました。

震災後、母を探し続けたけど見つからず
心を失ったかのように突っ立っている朝顔。
そんな朝顔に向かって、
現場の応援に来た監察医の茶子先生(山口智子)は言います。
「そこのあなた手伝って」
それでもぼんやりしている朝顔に茶子先生は
「あなた、生きてるのよね!?」
その一言で朝顔は我に返り、茶子先生を手伝い始めます。

悲しくて、辛くて、どうしようもなくなっても
残された人間は、命を繋ぐためにご飯を食べて、働いて。
いま、周りにいる人たちを大切にしながら
生きていくしかない。

そんな日々の中で、そのうち楽しくて笑い転げることもある。
いつの間にか新たに家族が増えていたりもする。

充実した毎日から、なんで私だけ楽しんでいるんだろう
あの人に申し訳ない、と
いなくなってしまった人への罪悪感を持ったりもする。。

朝顔は最終回で震災以来、行くことができていなかった
母・里子(石田ひかり)の故郷に戻ります。
初めて孫である朝顔の夫・桑原(風間俊介)と
娘のつぐみ(加藤柚凪)に会った祖父の嶋田浩之(柄本明)は、
楽しいひと時を過ごしますが、突然泣き崩れます。
「なんでここに里子がいないんだ……!」と。

でも、どんなに悲しんでも亡くなった人は戻ってこない。

生きている私たちが亡くなった方に対してできるのは
死者の声に耳を傾けることくらいだ、と
監察医である朝顔は言っていました。

生きている人間にできることなんて本当に限られています。
死者の前で人はとても無力です。

その中でも自分たちにできることを探してやっていく。
自分を支えてくれる大切な人と向き合い、生きていく。

「いま出来ること」を見つけて丁寧にやっていくと「生きる」ことに繋がる。
特別なことはしなくても、ただ真っ直ぐに人と向き合って過ごせばいい。
そんなメッセージが込められているのではないかと思いました。

印象的なシーンがたくさんあった作品です。


感想


印象的だった点

・朝顔と平さんの食卓
 嬉しい時も悲しい時も、2人はいつも同じ食卓でご飯を食べる。
 いつもの席で他愛もない話をしたり、時にはケンカをしたり、
 真面目な仕事の話をしたり。
 結婚して子どもが生まれて、食卓に座る人が増えたりもする。
 日々の食卓の様子を通して、そこに「生きる」人たちを描いている気がした。


・第一部と第二部の万木家の変化
 今作は二部制。
 一部は独身だった朝顔が結婚を決め、妊娠が判明するところまで。
 二部はその4年後から始まる。
 その間、視聴者は朝顔たちの生活を観ていなし、
 台詞であからさまに説明することもしていないが
 万木家の居間に飾られた写真が増えていたり、
 庭の滑り台やガラス扉に貼られたシール、
 おもちゃ箱や川の字に並べられた布団で、幸せな月日を過ごしてたんだな〜
 と感じることができる。美術さんってすごい!!

・第三話、火災を扱った事件
 放送時にちょうど現実世界で火災の事件が。
 一部内容を変更し一週間遅れで放送するとのことでしたが、
 実際の放送には火災現場やご遺体などの映像は一切なく、
 でも物語の辻褄は合っていて、違和感のない作りになっていた。
 見えない所での誰かの大きな頑張りがあったんじゃないかと思う。

・朝顔と風間俊介さん演じる夫・桑原くんの関係
 正義感が強く泣き虫な夫・桑原くん。
 刑事なのに情けないキャラクターもすごくいい!
 しっかり者の朝顔とちょうどいいバランスで微笑ましかった。
 もんじゃ焼き屋さんで、煙が立ち上る中で指輪を出してしまうし、
 朝顔からお母さんの話を聞いた際には号泣して
 自転車を押しながら道端でプロポーズしてしまうし、
 酔ってベロベロになり、義理の父の平さんにパンツ姿で
 お姫様抱っこされちゃうし。。と、
 人柄の出るエピソードが良かった。
 でもお父さんになった桑原くんは「もう泣かないって決めたんだ」と、
 家族を守る決意をしたようで。
 そんな彼の変化が描かれていたのも良かった。
 (風間俊介さんの演じる桑原くんが最高でした!)
 
・俳優さんたちの演技の素晴らしさ
 今作の出演者はみんな演技が上手だった。
 登場人物たちの気持ちを繊細に、でも時に重くなりすぎないよう
 軽やかに演じていたと思う。

 上野樹里さんの自然な演技や、時任三郎さんの娘を想う父の感情。
 茶子先生(山口智子さん)の飄々とした様もかっこ良かった!!
 また、最終話で災害現場に応援に行った光子先生(志田未来さん)、
 高橋くん(中尾明慶さん)、絵美先生(平岩紙さん)のシーンは
 それぞれ涙なしには観られなかった。。
 本当に本当に素晴らしかった!
 
 刑事と法医学教室は、どちらも常に死を身近に感じる仕事。
 「命」を扱う物語の職業設定としてはピッタリだったと思う。

・全話を通しての朝顔の成長
 以前、母・里子の故郷に行こうとした際には、
 電車を降りた時点で震災時を思い出し、足が止まっていた朝顔。
 結婚し子どもが生まれ、再び訪ねることができた。

 最終回では、いつもお守りのように冷蔵庫に貼っていた母のメモを
 タンスの中に“大切に”片付ける。
 忘れようとしているわけではないが、
 朝顔も平さんもやっと新たな一歩踏み出すことができたのだと思う。


まとめ

実際に大切な人を亡くした人や震災に会った方の中には、
まだ悲しみが癒えていない人もたくさんいるかと思いますし
一生癒えないかもしれない。

どんな気持ちも、当事者でないと絶対分からないと思います。
当事者間でも想いは様々かもしれません。

だから多くを語ることはできませんが、、ただ、
このドラマを通して、改めて
「命」について考えさせられました。

日々、普通に生きるているという事が
どれだけ奇跡のようなことなのか。
目の前の人と些細なことで笑い合えるのが
どんなに幸せなことか。


台詞で逐一説明している訳ではないけど伝わってくる、
グッと胸に迫るものが、このドラマにはあったと思います。

文字にするのはすごくすごく難しいのですが。
でも、決して悲しいだけのドラマではなかったのです!

楽しいシーンも、笑っちゃうシーンだってたくさんありました。
法医学教室も野毛山署のシーンも、
個性豊かなチームのやり取りがよくて大好きでした!

恐妻家の藤堂先生(板尾創路さん)も、部下に軽くあしらわれがちな
山倉(戸次重幸さん)も良かったですよね^^笑

でも作品を思い返すとなんだか心が浄化されるような、
心清らかな感じになるんですよね。不思議!
素敵な作品でした。


最後まで読んで頂き、ありがとうございました☁

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